この本がリトミックのどこに役立つのかというと、それは「即興演奏」に関してです。

私が生徒としてリトミック講師養成のクラスに通い続けていた時、即興のレッスンで「自分には難しい…」と苦労されている方がたくさんおりました。

私も同様なのですが、その人達とは悩みの種が異なりました。大多数の人が「機能和声」といった音楽理論の面で悩んでいたのです。逆に私はそこに(そこまで)悩みはなく、単にピアノの技術に悩んでいたのです。

なぜ、私が即興演奏のレッスン時に機能和声で悩まなかったからかというと、それまでジャズ演奏に身を置いていた経験があったからです。そこで得た知識は、そのままレッスンに当てはめることができたのです。

機能和声を学ぶのに、こんなに楽しい本は今まで無かった!

【憂鬱と官能を教えた学校】
菊地成孔 大谷能生:著 河出書房新社

 

この本では、音楽の成り立ちをいわゆるクラシック音楽の時代から現代までを紐解きます。現代の音楽で新たな時代の象徴として「MIDI」という規格を取り上げ、音楽のシンボル化について触れていきます。

そして、音楽理論のシンボル化として「バークリーメソッド」といわれるシステムを取り上げ、これを中心に理論の解説を進めていきます。度数や音程といった基礎はもちろん、いわゆる「コードネーム」という恐らく音大出身の方が非常に頭を悩ます事柄についてもわかりやすくまとめられています。

この本は音楽学校での講義録をまとめたもので、本のコンセプトも「中高生でも楽しんで読めるもの」とされているようです。それなので、理論書として出版されている機能和声の本よりも、かなりくだけて説明されており非常に読みやすいです。

機能和声について、イマイチ分かりにくかった部分がこの本を読むことによって「それならわかる!」と腑に落ちることがあると思います。オススメです。