今回はアコーディオンが他の楽器とは異なる、ある「合理的」な部分についてです。

・ピアノとは異なる右手と左手の使い方

アコーディオンはピアノと同様に両手で操作します。しかし、左手部分はピアノと異なり押せば音が鳴る以上の仕組みがあります。

 

アコーディオンの左手側にはボタンが並んでいます。これらを、まず縦方向に(蛇腹側から本体底部側)見ていきます。

acc説明左手1

上から1列目、2列目と数えていきます。全部で6列あります(機種によって列数は異なります)。

 

2列目のボタンがベース音になります。例えば「C(ド)」だとします。その上の1列目はカウンターベースといい長三度の音になります「E(ミ)」。つまり2列目が基本のベース音、1列目はオプションのようになります。

 

・合理的な音の並び方

 

次に、その下の列を見ます。ベース音のすぐ下3列目からはコード、つまり和音のボタンになります。ボタン一つで和音が鳴らせるのです。以下、C(ド)の列の和音の例です(例として音を示していますが、実際に鳴らされる音とは異なります)。

 

3列目は「メジャーコード(長三和音)」ドミソです。

4列目は「マイナーコード(短三和音)」ドミ♭ソです。

5列目は「セブンスコード(属七の和音)」ドミソシ♭です。

6列目は「ディミニッシュコード(減七の和音)」ドミ♭ソ♭ラです。

 

つまり、ピアノで左手と時には右手も使ってカバーしていた音を、アコーディオンではベースとコードの二つのボタンで出せてしまうのです。

 

そして、横方向の音の並びですが、ドレミファソラシド〜と音階ではなく一見デタラメです。しかし、楽典などに触れたことのある方はピンとくるのではないでしょうか?

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acc説明左手2

五度圏、と呼ばれる、ある規則的な音の間隔で並んだ時計のようにも並ぶ関係があります。左手部分も、まさにこの並び方なのです。

 

五度圏について、詳しくは以下のリンクで。
楽典:調の関係・五度圏

この五度圏の並び方が非常に合理的なのです。例えば…

Cの左にF、右にGとあります。
Cを中心(Key=C、ハ長調とするとして)にすると、この三つの音は、強い関係を持ちます。Fはサブドミナント(下属音)、Gはドミナント(属音)となり、音楽を構成する最重要な要素が並んでいることになります。

 

つまり、隣同士のボタンをチョコチョコ選んでいくだけで簡単な曲なら済んでしまうのです。右手のように、大きく指を動かす必要がありません(曲によりますが)。

 

童謡など、この三つの音(正確には和音ですが)で事足りることがほとんどです。それなので、大げさに言えば、少ない労力で伴奏とメロディが弾けてしまうのです。もちろん、楽器自体のコントロールを習得しなければ演奏は出来ませんが…。

まとめ

こういった左手の機能は「スタンダードベース」と呼ばれ、ほとんどのアコーディオンに採用されているシステムです。
他には、ベース部分が二列ではなく三列分あったり(短三度の音が追加されている。ドミミ♭というように)ディミニッシュコードの列が省略されているものもあります。

また、「フリーベース」といって、右手同様に単音を鳴らせられるものもあります(その配列も様々、因みに私のは「クイント」と呼ばれる配列)。

 

簡単な曲であれば、少ない労力で弾けてしまうのがアコーディオンの魅力だと思います。ご興味ある方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか!?