
リトミックのための演奏を「いかに簡単に」そして「いかに必要なことだけ」を身につけるための「5音即興法」というものをお伝えしていきます。

大まかに説明していきます。5音即興法とは、その名の通り両手合わせて5つの音しか使わない即興演奏です。まずこちらをごらんください。まず、基本ルールとして右手は「ドレミファソ」の5音しか使いません。ドレミファソの5音であればどの音を弾いても構いません。

右手では基本的に鍵盤の真ん中の「ド」を中心にしていきます。そこから「ドレミファソ」と音が上がっていきます。ここまででもう必要な要素「5音」を満たしています。これ以外は基本的に使いません。
そして左手ですが、1オクターブ下の音を弾くようにします。また、弾く音楽の目的にもよりますが、左手部分は5音のうち「ド」または「ソ」の音しか使いません。
左手が「ド」と「ソ」の2音、右手が「ドレミファソ」の5音なら合計7音即興なのでは?もちろん、そうとも言えます。しかし、ここでは左右の手を合わせて弾ける箇所=7音ではなく、実際に弾かれる音が「ドレミファソ」の5音ということになります。
左手の「ド」と右手の「ド」は弾かれている音の高さは違えど同じ「ド」ということです。
このように、使う音を制限することで、ピアノを弾く際の複雑さを減らすことができます。即興演奏であれば、「何を弾けばよいのか」といった迷いを減らせます。しかし、これだけ縛りのある演奏ルールでも、リトミックの活動が成り立つ音楽は十分に演奏可能です。